卵子ドナー体験談 — 25歳アパレル販売員「店長候補への一歩、運転免許のために」
大型ショッピングモールにあるファストファッションのお店で、5年働いています。レジ打ち、棚出し、お直し、お客さま対応。同じ服を100回畳んでも、また違うサイズや色を出して、また畳む。それを毎日繰り返してきました。
20歳でこのお店に入って、最初は時給1,000円のアルバイト。3年目に契約社員、4年目に正社員になりました。お給料はそんなに高くありませんが、「服を売る」のは好きで、お客さまの「これが似合うね」という瞬間が、毎日の支えでした。
店長候補のお話
25歳になった春、上司から「店長候補のキャリアパス、考えてみない?」と言われました。今のお店ではなく、別の地方店舗の副店長として一度経験を積む、という流れです。
嬉しい話でしたが、一つ大きな問題がありました。「運転免許、お持ちですか?」と聞かれて、私は首を振りました。25歳の私は、まだ運転免許を持っていませんでした。
地方店舗の副店長は、地域の他店舗との連絡調整や、商品の搬入チェックなどで、車での移動が前提でした。「免許、取ってもらえると、もっとオファーの幅が広がるよ」と上司は言いました。
いつか、いつかと先延ばし
運転免許は、ずっと「いつか取ろう」と先延ばしにしていました。都内に住んでいて、電車があれば事足りる。20代前半は、運転免許の優先度が、なぜか低かったのです。
自動車学校の費用を調べてみたら、東京の自動車教習所は、AT限定でも33万円ほど。短期集中コースだと安いところもあったけど、平日のシフトが入る私には、夜と土日しか通えない通常コース一択でした。教習費・仮免許試験・本試験で、合計35万円ほど見ておく必要がありました。
正社員のお給料は手取り18万円。家賃・生活費を引くと、毎月貯められるのは2〜3万円。35万円を貯めるのに、また1年半かかる計算でした。
「店長候補のお話、急ぎますか?」と上司に確認したら、「半年以内には返事ほしい」と言われました。間に合わない、と落ち込みました。
ファッション雑誌の合間に
サイトを知ったのは、お店の休憩室で、ファッション雑誌を読みながら、片手間にスマホをスクロールしていた時でした。
「自動車学校の費用」と検索して、いろいろな解決策を見ているうちに、「20代女性向け、まとまった金額が必要なときに」という記事に当たりました。リンクをたどって、Happiness Egg Bankのサイトに行きました。
最初は、ファッション系の業界とまったく違う世界で、戸惑いました。でも、サイトを読み進めていくうちに、「20代の女性として関われる選択肢」だと思えてきました。
「お仕事のお話、もしよければ」
初回相談で、私は店長候補の話のことも素直に伝えました。「運転免許を取れば、キャリアアップできるんですけど、お金が…」と。
スタッフの方は「キャリアアップへの一歩を支える選択ですね」と理解してくれました。「お仕事のお話、もしよければ詳しく聞かせてください」と、ファッション業界での日々のお話にも、丁寧に耳を傾けてくれました。
3回の面談を経て、決断しました。
立ち仕事と並行して
アパレル販売員も立ち仕事です。1日8時間、レジに立って、棚を整えて、お客さまの試着のお手伝いをする。ホルモン管理期間中も、いつも通り仕事ができました。お腹の張りが気になった日は、休憩時間に少し長めに座って、深呼吸していました。
自己注射は朝、お店に出る前に。最初は緊張していましたが、3日目からは「アクセサリーをつけるみたいに」自然になりました。
採卵当日は、平日に有給を1日と土日を組み合わせて4連休にしました。前日にクリニック近くのホテルへ。当日朝処置を受けて、夕方までベッドで眠っていました。火曜の朝、いつも通り、お店のシャッターを開ける役割で出勤していました。
運転免許証の重み
あれから半年。自動車学校に通って、無事に運転免許を取得しました。財布のなかの新しい免許証を、何度も眺めていました。「ようやく、25年生きてきて、これが取れた」と。
店長候補の話は、来春から動き始める予定です。地方の都市の副店長として、新しい一歩。少し不安ですが、運転免許証が財布のなかにある、それだけで、心強い気がしています。
お店に立って、相変わらず、同じ服を畳んでいます。でも、お客さまに「これ、お似合いですね」と笑顔で言える毎日のなかに、自分の「次のステップ」が、しっかり見えるようになりました。








